未確認天体と星図
●星図の「位置の正確さと掲載漏れがない」という確実性が必要になるということの経験談をお話しよう。いま彗星の写真を撮り続けているが明るさの確認のためには近くの恒星のデータが必要になる。そのためこの星は何等星なのかなと星図に当たることになる。今回調べていてどうも星図に載ってない星を見出したため、天文台に問い合わせをした経緯が下記の通りだ。 【2006/4/6】 彗星を撮影したのが午前3時30分ころで、撮影後、写真を整理して明るさの確認をとるために近くの恒星をチェックする。はじめTYC1484-1192-1がGSC-ACT星表で表示されないのであやしいと思い、確認のためTycho2星表でも表示してみるとそこには12等級の恒星が表示された。そのためこの恒星はGSC-ACT星表のデータ漏れと判断する。次に彗星の近くにある←の星が両星表で表示されないことを確認する.。シュワスマン・ワハマン3彗星のC核のそばにあるこの恒星、明るさは約12等級。これがGSC-ACT星表(約16等級までの恒星と恒星以外の天体も表示)、Tycho2星表(約11等級の天体表示)にも載っていない。星雲星団、さらに小惑星(12947個)をStellanavigator7で表示してみても該当するもの無し。考えられることは小惑星か新星か、あるいはシュワスマン・ワハマン彗星の核のひとつなのかということになる。未確認天体ということで天文台に一報した。 |
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彗星のそばに発見した未確認天体(←) |
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