暇に任せて



ここ10日ばかり入院で家を空けていたが、その間、結構暇な時間があったため、うれしいことに読書の時間がたくさんとれた。ベッドの上でやることといったら、寝る事とテレビをちらっと見ることと、何よりも読書をすることだろう。気を紛らすと同時に本の中から力をもらうことができる。選ぶ本は相変わらず好きな作家の作品にどうしても手が行ってしまう。
そんな中で漱石の本は前々から読もうと思っていてこの機会だと考え三冊読んでみた。いずれも有名な本なので、学生時代に読んだ方も多いと思う。漱石は肖像写真からみると非常に硬そうな人物に見えるが、意外や意外「吾輩は猫である」なんかは、井上ひさし的で次から次へと言葉がぽんぽんとあふれてきてなかなか面白かった。漱石ってこんな人だったんだと認識を新たにした。
あとは好きな作家、宮部みゆき、藤沢周平、横山秀夫の三人の本。こちらは気軽に入っていけるので、疲れ休めにもなってあっという間に読んでしまった。また、長いこと入院しているときには、普段から読みたいと思っている長編に取り組んでみるのもいい。前回の手術の時には打木村治さんの代表作である「天の園」全6巻、C.S.ルイスの「ナルニア国ものがたり」全7巻を読みきることができた。
2005/10/29 記