癌という生態
●病院から一時戻り、自宅で様子を見ている。2004年の暮れに大腸癌手術をしてから3年半弱が経過している。2005年末に直腸に近い結腸に癌の転移が見つかり、抗癌剤治療が始る。それから抗癌剤治療を継続し順調に回復してきたと思っていた。ところがここにきて腫瘍マーカーの値が上昇しはじめ、CTで癌が盛り返し、腸の通路を狭めているのが分かった。最近、便の出が悪く変だな思っていたが、15日に腹部が痛くなったため病院に緊急入院した。下剤と便をやわらかくする薬の作用で何とかたまった便を取り除くことができたが、内視鏡検査の結果、細くなった部分は直径1センチ足らずの細さ。そのため、 ![]() それにしても、癌とは一筋縄ではいかない代物だ。新しい抗癌剤に変えたときには効果が出るものの、そのうちに再び癌の勢力が強くなる。インフルエンザとの戦いに似ている。こちらで強力な処置を打ち出すと、相手もそれに対抗する力を備えてくる。抗癌剤という処置がはたしていいのかどうなのかわからない。最近受けた抗癌剤の影響かあるいは今まで受けた薬の蓄積があるのか、手足の先のしびれ観がしだいに強くなってきている。あるいは東洋的な漢方系薬などの併用治療が必要なのかもしれない。点滴のためのポートの埋め込みや人工肛門の取り付けなど体がサイボーグ化しようとも、まだ癌に負けるわけにはいかないから・・・。癌はどういう環境に弱いのだろうか?細胞分裂で増殖しているのであれば、温度が関係していないだろうか。通常、温度が低いほど反応が鈍いように思える。ということは癌の抑制に局所的患部低温治療というものが利くのではないか?癌の組織に超低温を施したとき癌に栄養を運ぶこともできなくなり、癌が死滅するのではないのか?副作用の無い、そんな治療法の開発が待たれる。 ![]() この四月に還暦を迎える。これも新たな出発を迎えるための儀式と思えばいいのかもしれない。 |
記:2008/3/23 |