新しい抗癌剤



大腸がんの抗癌剤治療(フォルフォックス)を始めてからすでに一年半以上が経過しています。最近になり、腫瘍マーカーの値が上昇し始め、従来の抗癌剤の限界が指摘されました。そこで、この6月に認可されたばかりのアバスチンを使う治療が始りました。これは従来の抗癌剤と違って、ガンに栄養を与える経路である新しい血管の形成を抑え、兵糧攻めにする抗癌剤です。ただ兵糧攻めだけではガンはしぶとくてなかなかなくなりません。そのため、従来の抗癌剤との併用で兵糧攻めと攻撃の二つの手段でガンに対抗しています。はじめてのこの治療にかかりましたが、治療二日目には便秘、三〜四日目には下痢と吐き気に見舞われ体がだいぶ消耗しました。副作用が強いということはそれだけ、ガンにも効果があるということなのだろうか。
従来の治療法で薬がひとつ変わっていまして、オキサリプラチンを新たに導入しています。この薬の副作用が変わっていまして、冷たいものに指先が触れると痛みが走ったり、冷たいものを飲む時に喉に痛みが走ります。この副作用を聞いていたので恐る恐る牛乳を飲んでみましたが、別にそういう症状は現れませんでした。ただ氷に指先が触れたときに痛みが走り、これだなと納得しました。抹消神経を過敏にするようです。
果たしてこの治療法でいいのかまだ分かりませんが、しばらくはこの療法で頑張るより方法がなさそうです。
この治療法、高価なのが気になるところです。従来の治療法では一回の治療費が約5万円。今回の治療法では一回で12万円もかかります。月2回のペースでの治療のため、ばかにできない額になります。もちろん高額療養費の恩恵があるため、約4万4000円以上のお金は戻るのですが、それが手元に入るのは約3ヶ月後です。人によってはこの3ヶ月という期間があるためにこの治療法に踏み切れない方も多いのではないかと思います。一日も早く、治療費支払いと同時にこの恩恵を受けられるようにしてもらいたいものです。

【アバスチンの作用】
1.ガンの細い血管を縮小。
2.新しい血管ができるのを抑える。
3.ガンの異常な血管の走行を正常にする。

【 アバスチンの作用 (C)中外製薬 】
中外製薬「アバスチン」サイト
記:2007/7/23