体のメンテナンス
●車のチューニングやメンテと同様に人間の体も時々メンテが必要なようだ。老廃物を取り除き、栄養バランスを取り、適度な運動をして体の老化を防ぐ。ぼくはここ3年続けて今頃の時期になると手術をしている。最初は大腸に癌が出来たのを取り除き、次の年には、抗癌剤投与のためのポートを上胸部に埋め込む手術、そして今年は昨日、ポートからの点滴ができなくなりポートの取替え手術を行なった。点滴開始の前には必ず液が入るかどうかのテストをする。ところが、看護士が注射を押しても液が入っていかない。3度ばかり試みたがだめだった。うまくいくときは液がスムーズに入り、注射を引くと血液の戻りがある。これでちゃんとポートが機能しているかを確かめるのだ。チューブの途中に詰まり物があるのか、チューブがねじくれて液の流れを妨げているか分からない。 昨日は、そのため作用しなくなったポートを取り出し、反対側の上胸部に新しいポートを埋め直した。これで済むものと思っていたら、ちょっとしたハプニングが起こった。そのポートから心臓まで伸びているチューブ(カテーテル)の先端部が切れて心臓に残っているのがレントゲン撮影で発覚したのだ。長さ10cmばかりのチューブが心臓の中に浮いている像がはっきり写っている。そのままにしておくと血管に詰まったりするため、どうしても摘出しなければならない。チューブが途中から切れるというのは初めての症例らしい。まったく有難くも無い。チューブの取り出し作業は腰のあたりから静脈にカテーテルを差し込んで心臓まで入れていく。 高田渡ではないけれど、医者と病気と上手に付き合うことが健康の秘訣かもしれないとつくづく思う長い一日だった。 |
記:2006/12/9 |