ストーマ失敗談



ストーマ装着具をつけての生活が40日が経過して、だいぶ取り扱いに慣れてきた。2日に一度、装着具を取り替えるだが、ぼくの場合は風呂の残り湯が残っている朝方に行なっている。湯船にしばらく全身を浸かってからだと、装着具が剥がれやすく、簡単に取替えができるからだ。

 先日こんなことがあった。散歩しているとき、腿のあたりが何となく冷たい感じがするのだ。小水を漏らした感覚はないし、何事かと帰宅してから調べてみると、装着具の先端が伸びていて折り返されていない。そこからあろうことか便が漏れていたのだ。ああ、おれもここまで老人になってしまったかとショックを受けた。
しかしなぜこんなことになってしまったのか?
装着具は通常、先端部に便を捨てるための穴が開いている。そのため先端部を三つ折にしてそこにつけられたベルクロで固定するようになっている。この機構は便の排出をスムースに行なうためのうまいやり方であり、各社この方法を取り入れている。しかし、その留め方に二つあることがわかった。ひとつはただ折り返してベルクロで留める方式。もうひとつはここまでは同じなのだが、最後に横から二箇所折り返してベルクロで補助留めをしている方式だ。前者の方式だと、下着の上げ下げのときにうっかりベルクロの固定部を伸ばしてしまうことがある。しかし横から留める方式だとこの心配はまず無い。前者の方式のときでもベルクロで留めた後にクリップで留めるようにすれば、この心配も無い。というわけでぼくの場合、前者の方式を採用しながらもクリップで留める方式で行なっている。これで一安心というわけだ。これも恥ずかしい失敗をしてはじめて思いつくことである。 
 


ストレートタイプ

 


横留め補強タイプ
 
 記:2008/5/11