消える二つの天文施設



2000/2/18 朝日新聞


 あいついで二つの天文施設の閉鎖のニュースが
飛びこんできた。ひとつは、2月18日付の朝日新聞。
これによると、渋谷のプラネタリウムが、来年(2001
年)の春に閉鎖になるという。最近客の入りが少な
くなって経営が成り立たなくなったという。
ぼくなんかは、ここで星座を覚えた。
真っ暗な丸天井に映し出される星の数といったら
驚くほどだったので感激したのを今でも思い出す。
当時は東京ではここしか無かったから、夢をもらい
に行ったものだ。最近は各地にプラネタリウムが
できて古くなったとは言え、解説者の生の声を聴け
る楽しさもあった。

 もうひとつは、埼玉県の堂平観測所が今年3月
で閉鎖になるはなしだ。
この場所は、家からも近いため観測に良く行った。
新しい彗星や新星が発見されたときや、流星群の
観測には観測所の近くまで行く。堂平は、冬の雪
のときに便利な場所であった。と言うのも雪が降る
と観測所への交通の便をはかるために、必ず除雪
車が出るからだ。都心に近い割には意外と空も暗く
今でも天の川は見える場所だ。ただ、東の方向は
東京方面の明かりがだいぶ観測には支障をきたし
てきたことは確かだ。ハワイのすばるに観測がとっ
てかわるといのも時代の趨勢なのか?
でもちょっぴりさみしい気がする。
長い間、ごくろうさん!


2000/2/28 朝日新聞

堂平観測所