県民の森の植物


埼玉県民の森は自宅から1時間ほどの所にある。ウィークデイのためかほとんど人を見かけない。植物を見ながらコースを一周するのに3時間くらいかけた。上り下りもあり結構な運動量になる。ここは野鳥も多いところなのでさえずりがあちこちから聞こえてくる。予報に反して時折日も射して歩くのにはちょうどよい陽気だ。秋でもないのに色づいている「はごろも」は逆光で葉を透かしてみるとなんと美しいことか。

はごろも(かえで科)
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木陰には「じゅうにひとえ」が咲いている。
誰がこんな素敵な名をつけたのだろう。

これもも多く見られた「らしょうもんかずら」。
牧野図鑑によれば、「太い花冠を京都羅生門で渡辺綱が
切り落とした鬼女の腕になぞらえた」とあるが、どうして
そんな想像がつくのか分からない。

じゅうにひとえ

らしょうもんかずら

はじめて見る「とちの」きの花。咲き方は桐の花に似て上に向かって花を開いていく。
とちのき とちのき

類葉牡丹は葉がぼたんにそくりだからとか。花は10mmにも満たないので、ぼたんとは比較にならないが。

るいようぼたん

紫色のけまんそう「むらさきけまん」もよく見かけた。

まむしぐさの多いこと、至る所に林立している。   
緑色のものから茶色になっているものなど様々だ。
この仲間はいろいろあって区別が難しい。
左のは「みみがたてんなんしょう」なのか?
右のは「あおまむしぐさ」なのか?
むらさきけまん
まむしぐさ

「うりかえで」の枝の色がうりの表皮の薄緑色に似ているのでこの名前があるという。

うりかえで
水辺に一株だけ、鮮やかなピンク色をしたさくらそうが
咲いていた。
四葉がちょうど正月につく羽子板の羽根に似ている
さくらそう つくばねそう

花芽を膨らましていたが、開くのにもう少しという「はくうんぼく」。

はくうんぼく
草本だけでなく、樹木も多数見られる。かつら、こなら、どうだんつつじ、やまつつじ、くましで、おとこようぞめなど数え上げればきりない。
ふでりんどう

ひとりしずか

かつら(桂)

こなら

どうだんつつじ

くましで(熊四手)

おとこようぞめ(男がまずみ)

やまぶきそう

みつばつつじ

しゃが

腐生植物の「ぎんりょうそう」や少し変わったキノコ類も見られる

ぎんりょうそう

あみがさたけ

つちぐり

やまつつじ
2005/5/15、5/18 埼玉県民の森にて
(撮影:加藤 渉 & 加藤保美)