さくら



桜が咲き始めると、心もうきうきとしてくるのはなぜだろう。あたり一面、梅の香がするのも好きではあるが、桜の持つ華やかさに惹かれるからかも知れない。裏返せば、ひとときの美というものに特に日本人が心を寄せる習性があるからか。咲き始めには喜びを感じ、そして散り始めに人生の哀歌を感じる二重性を持つ花。映画でも花びらが舞っているシーンには、物悲しい物語のときが多い。「八墓村」、「忠臣蔵」そして「ラストサムライ」・・・。

2003/03/27