鳩山の植物



鳩山に住んで早25年が過ぎる。こんなに住んでいても知らないことが多い。鳩山は古くは「須恵器の里」「国分寺瓦の産地」として知られている。歴史、地形など知りたいことはいろいろあるが、特に自然環境には関心がある。鳩山は有数のゴルフ場の多い町であり、昔からの自然環境の変化が激しいところと言える。中でも植物は昔から好きなこともあって一番関心がある。昨年3月に町から出版された「鳩山の自然(植物)」がなかなか立派な本なのでびっくりしている。僕も鳩山で植物の写真を撮り続けているので調査した方々の苦労がよくわかる。概観からはじまって鳩山の希少植物、帰化植物、シダ植物、それに四季に区分された草木の紹介などが綺麗な写真でアルバム風にまとめられている。鳩山で確認された植物は848種で、そのうち帰化植物が137種にものぼっているという。小林一公さんと中澤利雄さんを中心にその他の人の手助けを得て綿密な調査が行なわれた結果である。まとめられた本はA4版、200ページの大部となっている。町から発行されるこの種の本は絵や写真が少なく文字がやたらと多いのがほとんどであるが、この本は書店に出しても恥ずかしくない作りとなっている。鳩山近隣の方には重宝な一冊となるに違いない。植物写真はすべてカラーであり、端的な説明がされているので植物の同定にも使えて便利である。この値段でよくできたなと思う(販売価格:2500円、購入は鳩山町役場まで)。

写真が豊富で分かりやすい 記:2006/7/28