賢治の隠れた旅案内書





平成8年は、宮沢賢治生誕100年を記念して、多くの行事が行われたり、出版物が世に出た。全集の再版、新たな賢治像を探るべく各分野の人々によってスポットライトがあてられた。そんな中で、JR東日本が出した「イーハトーブ手帳」は、要領よくまとめられているので気に入っている。JRが列車を利用してくれるようにと願ったパンフレットではあるが、内容はその域を出ている。力の入れようが、今までの広告とはひと味違ったものに仕上がっている。今はもう、駅には置いてないと思うが、当時は駅のパンフレット置き場にあふれていた。手許には、その貴重な本(?)が2冊残ってる。賢治の故郷を訪ねるときは、ぜひ利用したいと考えている。