国家の品格
●はっきりとものを言う人だと思った。藤原正彦さんは数学者である。新田次郎さんの次男でもある。世の中、論理や合理性が凌駕している。それに対抗して藤原さんはそれに加えて情緒と形を表に出す。論理の出発点、合理性、グローバリズム、主権在民、英語教育などに切り込む。こういうと右に偏った本というイメージが付きまとうがそうではない。さらに本の題名からしてそんな感じを持ってしまいがちだ。200万部以上の売り上げを誇ったベストセラーだけのことはある。文が簡潔で読み易く、一日で読み通してしまった。
【出版社のコメント】 日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的日本論。 |
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記:2007/2/4 |