こころ座



昨夜は、古民家ギャラリーかぐやで行なわれたこころ座の公演を見に行きました。こころ座のメンバーは3人の女性。音楽を奏でながらの朗読の公演です。昨夜は宮沢賢治の童話を二つ味わいました。「双子の星」と「よだかの星」。二つの話は好きなお話です。双子の星は、夜空の星座をうまく取り込んだ話でそれを、歌を交えて構成していて、綿貫 里織さんの琴、甫木元 志津さんのキーボード、そして風間 操さんの朗読と3人の息がぴったりと合っていて思わず話に引き込まれていきました。3人がそれぞれ楽器を奏でながらそれぞれ登場してくる人物の役をこなして、効果音も巧みでした。舞台の最前列にはこどもたちが陣取って話を真剣に聞いていました。時折一緒に来ていた赤ちゃんの合いの手が入ったりして和やかな雰囲気です。これも3人がもつやさしいまなざしと語り口が観客を空想の世界に誘っていってくれたのだと思います。話のはじめの「おはなしきかせて」と最後に歌ってくれた「だいじょうぶ」というオリジナル曲は心に響く歌でした。古民家の雰囲気の中で聴く賢治はぴったりとみんなの中に入り込んだように思えました。公演が終わって外に出ると、雲が一面覆っていましたが、少しだけ雲間から中秋の名月が顔を覗かせていました。

こころ座ホームページ
記:2009年10月4日