火星「衝までの経過」



2005年の火星観測はまだ終わっていないが、衝(11月7日)までの画像をまとめてみた。地球に最接近したのは10月30日。この日は残念ながら曇りだったので撮影はできなかった。
8月の欠けた状態のときにはまだ南極冠(上が南)がはっきりと大きく見えている。そして衝に近づくにつれて極冠が縮小していくのが分かるだろう。これは取りも直さず火星の四季変化の現れだ。火星は太陽の周りを687日で公転している。さらに火星の自転軸が火星軌道に対して約25度傾いているため、地球の約1.8倍の周期で四季を繰り返している。地球の場合も地球の軌道面に対して同じような角度で傾いていることにより四季変化が生じているのと同じだ。
衝に近づくにつれて火星像も大きくなり、模様もそれにつれて細かなところまで見えてくる。太陽湖、アリンの爪(子午線の湾)、大シルチスなどの模様を見て取ることができるだろう。
惑星観測の場合には大気の状態が安定していないと像が揺れて表面の模様をよく見ることができない。1日の間でも小刻みに大気状態が変化しているため、ある時間帯にだめでも少し時間が経つと安定してくることがよくある。そのため、良くなりそうだと思ったときは望遠鏡を放置したままで、時間を置いて観測してみることも必要になる。

外惑星の場合、太陽の反対側で、太陽−地球−外惑星と並ぶ時を衝(しょう)と言う。このとき、ほぼ一晩中観測することができるため観望に適した時期といえる。
8/20 3:11 9/13 1:34 10/2 0:51 【共通撮影データ】
D=200mm f=1500mmニュートン反射 LV7mm
Qcam pro4000(IR cut filter on)、室内モード
1/30sec  各300〜900フレーム Registaxで合成処理
自宅にて
-0.8等 12.9″ -1.3等 15.5″ -1.7等 17.9″
10/13 3:01 11/1 23:55 11/4 21:25
-1.9等 19.2″ -2.2等 20.2″ -2.2等 20.1″

火星展開図