ジャック・マイヨール



「海の人々からの遺産」(翔泳社)

ジャック・マイヨール。1927年上海生まれ。1983年の
 フリーダイビングで105mの記録を残す男。

映画「グラン・ブルー」(リュック・ベンソン監督作品)から
感動を受けるし、クストーの海の物語(「沈黙の世界」とい
う映画があった)は子どもの頃の思い出として今でも残って
いる。
 地球を外から眺めると青い海が印象的だと宇宙飛行士は
言う。生命の源がここにあるのを実感できるというのだ。
宇宙飛行の経験のある秋山豊寛さんは、今は農業に生き
がいを感じているが、この生活に入るきっかけは宇宙から眺
めた地球にあった。
 海に潜って地球の神秘を感じるのと、地球外周から地球の
愛おしさを感じるのとは同じ感性なのだと思う。
内と外、これは見方の違いであって、求めていることは同じ
であると思う。小笠原や沖縄のコバルトブルーの海を眺め
ていると、この海をいつまでもという想いを強くする。
いま、娘が小笠原に夢中になっている。その気持ちはよく
解る。だから、この感性をいつまでも持ちつづけてほしいと
思う。
  ジャック・マイヨール


「宇宙と大地」(岩波書店)


秋山さんは、阿武隈山麓の自然の中で、米やシイタケ
などを無農薬で作っている。環境汚染の進む地球上での
新しい生き方を始めている。大地に根ざした生き方を模索
し実行している。秋山さんは、ぼくの6つ年上であるが、
農業を通しての暮らし方には共感を覚える。ぼくの場合は、
趣味程度に畑をやっているだけであるからえらそうなこと
は言えないが・・・。