流れ星はいつどの方角から現われるか予想はつきませんが、このような流星を「散在流星」と
呼んでいます。しかし中には毎年、月日が決まって現われる流星があります。これを「流星群」と
呼んでいます。 なぜ決まった時期に現われるかといえば、地球の軌道上のチリの濃い部分が
何ヶ所かあるためです。その場所を地球が通る月日は決まっているため、毎年見られることにな
ります。もちろんチリがなくなれば、流星もなくなるわけですが、チリはそれぞれの場所に関係し
た彗星が残していったものだと言われています。周期彗星であれば、戻ってくるたびにいくらかの
チリを再び落としていきます(これを母彗星と呼んでいます)。そのため、チリは補充されていくわけ
です。 8月の半ば頃に決まって現われる「ペルセウス座γ流星群」は明るい流星が流れることで
有名です。1時間に平均50個くらい流れます。ちなみにこの流星群の母彗星はスイフト-タットル彗
星です。流れ星は、いつどこから流れるかわかりませんが、飛んだ道筋を逆にたどると、まるである
1点から流れてくるように見えます。この点を「輻射点」と言います。
ペルセウス座γ星の近くに輻射点があることから、この名前で呼ばれています。

【 しし座流星群 (1998/11/18 群馬県妙義山にて) 】
【主な流星群】
流星群名 |
出現期間 |
極大日 |
性状 |
母彗星 |
りゅう座ι |
12月末〜1月7日 |
1月4日 |
速 |
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おとめ座κ |
3月 〜5月 |
4月上旬 |
緩、火球 |
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こと座κ |
4月16日〜4月25日 |
4月22日 |
速 |
1861T |
みずがめ座η |
4月末〜5月10日 |
5月5日 |
速、痕 |
ハレー |
やぎ座α |
7月15日〜8月15日 |
7月末 |
緩、長 |
1881X |
みずがめ座δ |
7月15日〜8月15日 |
7月末 |
緩、長 |
|
ペルセウス座γ |
7月25日〜8月23日 |
8月12日 |
速、痕 |
1862V |
オリオン座ν |
10月17日〜10月26日 |
10月21日 |
速、痕 |
ハレー |
おうし座λ |
10月20日〜11月25日 |
11月上旬 |
緩、輝 |
エンケ |
しし座γ |
11月10日〜11月20日 |
11月18日 |
速、痕 |
テンペル・タットル |
おうし座η |
11月20日〜11月23日 |
|
緩、輝 |
エンケ |
ふたご座α |
12月7日〜12月18日 |
12月14日 |
速、短 |
1983TB? |
こぐま座β |
12月19日〜12月24日 |
12月22日 |
緩 |
タットル |
・性状で「速」は流星の流れる速度が速いこと。「緩」は逆にゆっくりしていること。
・「火球」は特に強い光を発する流星が流れることがあることを表しています。
時には、音を発します。
・「痕」は、明るい流星の場合、流れた後も、その通り道に白い輝いた痕を残し、
しだいにその形を変化させていく現象です。
カメラで撮影すると、その変化を追うことができます。
・「輝」は、流れる途中で急に明るくなったりする流星を表しています。
・「長」「短」は流星が長い経路にわたって光っているかどうかを表しています。
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