三日月



天体観測を始めたころから憧れの的であったTS65赤道儀式望遠鏡を最近入手することができました。性能を試験するため、とりあえず月を狙ってみることにしました。望遠鏡は口径65mm、焦点距離500mmのセミアポタイプ。アクロマートとアポクロマートの中間の性能ということでこの名前がつけられています。性能的にはアポクロマートに近く、色収差はよく補正されています。この機種はかれこれ30年近く経っていますが、赤道儀・望遠鏡ともに性能は衰えていませんでした。新たにモータードライブも入手することができましたので、主に星野写真儀として活躍の場を待っているというところです。極軸望遠鏡のスケールが2015年まであるので、まだまだ現役として使用できそうです。現在市販されている望遠鏡で木箱が付属しているものはめずらしいものですが、昔は高級感とコンパクト性を出すために木箱が流行っていました。木箱へは分解して収納するため、観測地で組み立てなくてはならないことが、少し不便といえば言えるでしょうがこれも仕方のないことかもしれません。実際の撮影現場で手間取ると思われることは極軸の高度・方位調整です。P型の後継機種であるP2型ではこの改良がなされています。それでもP型の水平回転はスムーズであり、高度調整は三脚アジャスターがあれば何とかなると思っています。

西空低くの赤みがかった三日月を狙いました。ここ二日続けての晴れ間は、今夏、関東ではめずらしい天候でした。 
 
 
 
2008/9/3 18:34(JST)
TS65 (D=65mm f=500mm セミアポ)
Canon EOS20Da、ISO400、1/125SEC
 
自宅にて