ピンホールカメラ




カメラの原点とも言えるレンズを使わない小さな穴だけで写真を撮る「ピンホールカメラ」。上の図がそ
れを表しています。ある1点から出た光が、ピンホールを通って、後ろに像を結びます。穴の大きさは、
小さい方がいいわけですが、あまり小さいとまた光の回折という現象によって良い像にはなりません。
また、穴が大きすぎると下図のように、1点から出た光も幅を持って像を結ぶため、ぼやけてしまいま
す。



穴が小さいと像はいいのですが、届く光が少なくなって暗くなってしまいます。
また、ピンホールから像までの距離が長いと、ぼけて暗くなる割合が多くなるため、適当な距離と穴
の大きさが必要なのが分かります。普通、穴の大きさは、0.2mm程度が良いようですがこれも試
行錯誤でやるより仕方ありません。通常のカメラレンズは、下図のように光を集めて明るい像を作りま
すので、いかに便利な道具かが一目瞭然だと思います。ただ、ピンホールカメラの魅力は何も高いレ
ンズを必要としないところにあります。使用目的によっては、ピンホールが大活躍する場所がまだまだ
あるはずだと思います。