プリズムいろいろ



 ポロプリズム


プリズムはいろいろな光学器械に使われている。
例えば、左図のポロプリズムは、双眼鏡の中に
入れて、像を正立にするために使われたりする。
ポロプリズムという名前は、これを考えたイタリア
のポロ(P.I.Pietro Porro  1801-1875)からきてい
る。正立にするための原理は簡単!普通、望遠
鏡は像が上下左右逆さまだ。それを元通りにする
ためには、上下を入れかえ、左右を入れかえれば
いい。そこに鏡の反射を利用したのがポロプリズム
だ。上下2回、左右2回の反射をすることによって元
の像にしている。左図のすべてがこの原理を利用
しているのがわかるだろう。

一眼レフカメラのファインダー部にも別のプリズム
が入っている。左下図のペンタプリズムだ。側面が
5角形(ペンタゴン)をしているために、この名前が
ついている。光の入ってくる方向と出てくる方向が
直角になっているのが特徴。

右下図のプリズムは、ルーフ(屋根)プリズム
これも光の入ってくる方向と出てくる方向が直角に
なっているが、もう一工夫ある。それは左右を反転
させるために、斜面の稜線が屋根型になっている。

下図のドーブ(台形)プリズム。これは、イメージ
ローテイターとして用いられている。光軸の周りに
このプリズムを回転させると、回した角度の2倍だけ
像が回転する。


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(参考)
・「光学機器大全」
 (吉田正太郎 著  誠文堂新光社 発行)
・「レーザー&オプティックスガイド」
 (日本メレスグリオ)

 ペンタプリズム


 ルーフプリズム

  ダハプリズムを使った双眼鏡

台形プリズム