老眼鏡
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「年をとったな」と最初に感じるのは、新聞の字が読みずらくなってきたときだろう。私も例外にもれず、ここ4〜5年身をもって感じている。もともと私の場合は近視で、通常、メガネをかけている。しかし新聞や本を読むときには、眼を本から遠くに離すか、メガネをはずして見ることになる。本などを読むときは眼が一番疲れない位置に自然に眼をもってくる。若い人ほど近くまで物を持ってきても調節してピントを合わすことができる。 眼からぼけないで見ることができる距離を「近点の距離」というが、左表のように年とともに近点が遠くなってくる。これは、水晶体が年をとるにつれて固くなり、調節力がなくなっていくためらしい。これが「老眼」(老視眼)というものだ。 眼に調節能力がなくなってきているので、近くを見るために、凸レンズをつけてやる。こうすると確かに近くのものは良く見えるがメガネをかけたままでは遠くがぼやけてしまう。老眼鏡はこの原理で働いている。便利なようで不便! そこで登場したのが遠近両用メガネ。近くを見るときはメガネの下の方を通してみる。この部分が凸レンズ状になっている。遠くは正面の位置のレンズ(近視の人は凹レンズ、遠視の人は老眼とは度ぼ違う凸レンズ)で見るという具合になる。これも便利なようで慣れるまでは眼も疲れやすい。それに視野も大分狭い。 さらに最近では、この辺を考慮して中近両用メガネなるものも登場してきた。遠近両用よりも視野は広くデスクワークをする人には愛用されているという。ただ、ピントが合うのは、近距離から3mくらいまで。遠くを見るのには別の手段が必要になる。 |
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●凸レンズをつけると近くの物にピントを合わせることができる。 |