SETI解析プログラム


SETI解析プログラム作動中の画面

 カリフォルニア大学バークレー校が推進している「SERENDIP(セレンディップ)計画」(近傍高度知的文明種からの地球外電波探索)は、アレシボ電波望遠鏡のデータを使って面白い企画を実行している。「SETI@home」と名づけられたもので、「家庭で地球外知的生命探査をしよう!」という企画である。受信した電波を解析するにはスーパーコンピュータを使っても莫大な時間がかかるという。そこで、そのデータをインターネットを使って世界のパソコンに送り込み、仕事の空き時間にデータ解析してもらおうというものだ。現在約40万人がこのプロジェクトに参加しているという。データを解析するソフトは、ホームページからダウンロードできる。そのソフトをパソコンにインストールすれば、インターネットでつながり、必要なデータを送ってくる。パソコンユーザーが手を休めているとき、SETI解析ソフトが起動する。そして地球外生命からの電波であるかどうかをチェックするのである。解析が終了すると、自動的にそれを送り返し、新しいデータをもらうという繰り返しになる。もしここで、知的生命からの電波だと分かれば、あなたはETIの第一発見者として、一躍、世界のヒーローになるという仕掛けである。本人も楽しみながら第一線の研究にゲーム感覚で参加できるというおもしろいアイデアである。

 さて、地球外知的生命体との出会いは人間に何をもたらすのだろうか?
アーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」(1968年)から始まる一連の作品、あるいはカール・セーガンの「コンタクト」(1985年)など、これらの問題を取り上げてきた。出会った知的生命体がどんな思想や精神構造を持っているのかは未知である。ただ言えることは、世界観の変化と地球の文明に大きな変換をもたらすことは確かなことだと思われる。
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SETI@homeホームページ(日本語)