続・三丁目の夕日
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●西岸良平さんの漫画「三丁目の夕日」から生まれた二作目の映画版(山崎 貴 監督)を見てきました。昭和30年代の世界を再現したその映像は、ぼくの子どもの頃の情景を見事に表現していました。そのころぼくは小学生でしたが、テレビが始めて登場したり、世の中の変化が激しい時代でした。隣近所の人たちとの付き合いも今よりもっと緊密であった時代です。子ども同士も遊びに夢中になっていたのを思い出します。お受験なんていう子どもにとってはいやな世界はまだ形作られてはいませんでした。子ども達は学校が終わると、家にカバンを放りだして、すぐに外へ遊びに行ったものです。暗くなるまで思い切り暴れまわっていました。そんなぼくたちが今は団塊の世代として社会の第一線から退いていこうとしています。今の世の中を作り出したのがぼくたちであることも事実です。ぼくたちも前の世代の人たちが作り上げた世界に飲み込まれ、その社会に生きてきたのです。これは途切れることは絶対ありえません。連綿と連なった世界と断ち切って別の世界に生きることができないのも確かです。一人一人としてできることは、いいものはいい、悪いものは悪いと主張することによって少しづつですが、変えていくよりしかたありません。 映画を見て、涙し、懐かしく思い、そして力を得たように思います。人それぞれが輝いていた時代が確かにあったことを思い出しました。今は不幸の時代なのかといえば、決してそうではありません。今の世の中を楽しみ毎日を過ごしていることは今も昔も変わりません。映画は今をしっかり生きよと訴えているのだと思います。何だか説教じみてしまいましたが、三丁目の人たちはそんなことを僕たちに伝えようとしているのだと思います。吉岡秀隆、小雪、堤真一、掘北真希、薬師丸ひろ子、もたいまさこなどの俳優人の演技もなかなかのものでした。日本映画もまだまだ捨てたものではない。 |
記:2007/12/10 |